料理酒の代用に泡盛はダメな【2つの理由】使ってOKなときも!

「料理酒の代用に泡盛は使える?」
そんな疑問を持つ方も多いと思います。

その答えは、NOです。残念ながらほとんどの場合、料理酒の代用に泡盛を使うことはできません。
本記事では、料理酒、料理酒の代用OKな日本酒、料理の代用にNGの泡盛の3つを比較して解説していきたいと思います。

<目次>
■料理酒・日本酒・泡盛の比較
■日本酒と泡盛の違い、料理酒の代用に泡盛がダメな理由
■料理酒の代用に泡盛を使ってもOKな場面
■まとめ

■料理酒の代用に泡盛はNG?料理酒・日本酒・泡盛の比較

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料理にお酒を使う理由

料理酒の代用に泡盛がダメな理由の解説に入る前に、まずは料理にお酒を使う理由を解説します。
そもそも料理にお酒を入れる理由は、

①料理の臭みをアルコールと一緒に飛ばす。
②水分量を保つ働きが強いアルコールを使用することで、食材をやわらかくする。
③お酒に含まれる糖分やアミノ酸によって旨味やコクを引き出す。

この3つです。この役割を果たしてくれるお酒であれば、料理酒の代用にOKということになります。
料理酒の代用に泡盛が使えないのは、この役割を果たしてくれないからなんですね。

ではここからは、料理酒・料理酒の代用OKな日本酒・料理酒の代用にNGの泡盛の3つを比較していきたいと思います。

<料理酒>


まずは料理酒ですが、基本的な料理酒の原材料は、米、米麹、食塩の3つのみを使用しているモノがいわゆる完全無添加の料理酒と言われる料理酒です。
ここで注目するべきは「食塩」です。基本的には、一般的な料理酒には食塩が入っています。こだわって作られているものの中には、食塩を使用していないモノもあります。

料理酒の代用OK <日本酒>


対して日本酒の原材料は、米、米麹の2つのみとなり、食塩が入ってていません。料理酒と日本酒の違いとしては食塩が入っているか否かということですね。

料理酒の代用NG <泡盛>


では、料理酒の代用にNGな泡盛はどうでしょう。泡盛の原材料は、米麹のみとなります。泡盛は超シンプルに、米麹だけを使用したお酒ということですね。

■料理酒の代用に泡盛がダメな理由。日本酒との違い

料理酒と日本酒の違いは、ざっくりと言うと食塩が入っているか否かですから、ここからは簡単に日本酒と泡盛の違いについて解説し、料理酒の代用に泡盛がダメな理由を、①麹菌の違いにより、独特な風味がある。②お米の精米歩合の違いにより、味と香りが強い。③泡盛には不純物があまり含まれていないため、旨味やコクを引き出すことが期待できない。の3つのポイントに分けてまとめました。

料理酒の代用に泡盛がダメな理由 <お米・麹菌の違い>

料理酒の代用NGの泡盛、代用OKな日本酒ともに使われている原材料の米麹。
米麹とは、お米に麹菌を生やしたものになります。単に米麹と言っても、お米や麹菌に違いがあるんです。

泡盛に使用している米麹は、お米にタイ米を使っていることがほとんどです。麹菌は、必ず全ての泡盛が黒麹菌を使っており、黒麹菌ならではの香りや風味が楽しめます。

それに対して日本酒の米麹は、必ず国内産の米を使い、麹菌には黄麹菌が使われていることが多いです。

料理酒の代用に泡盛がダメな理由 <精米歩合の違い>

また泡盛と日本酒では、お米を精米しているか否かも異なります。
玄米を削って糠を取り、白い普段私たちが食べているようなお米にすることを「精米」と言います。ご飯として食べているお米の精米歩合は90%ほどです。

日本酒は通常のご飯よりも精米歩合が低く、雑味がない味わいに仕上げています。
対して料理の代用にNGな泡盛は、精米をしていなかったり、精米歩合が高く、そのままの玄米を使用していることも多く見受けられます。

つまり料理酒の代用に泡盛がNGな理由は、タイ米や黒麹菌を使用し、日本酒と比較して精米歩合が高いことから、味と香りが強いお酒だからということです。料理を泡盛が邪魔をしてしまう可能性が高いのですね。
上記で解説した『①料理の臭みをアルコールと一緒に飛ばす。』という理由で料理にお酒を入れているのに、泡盛の味と香りが料理に影響を与えてはダメということになります。

料理酒の代用に泡盛がダメな理由 <製造方法の違い>

お酒の製造過程において、米、米麹、水を原料として発酵させたものを「もろみ」と呼びます。

料理酒の代用にNGな泡盛は、もろみを蒸留する「蒸留酒」という製法で作られています。簡単にいうとアルコールを気化させ、それを再び冷やして液化することで、アルコール度数の高い液体を作り出すことができるんです。
特徴としては、味と香りが強く、糖分・アミノ酸・脂肪・ミネラルなどのアルコール以外のものは、ほとんど含まれていません。泡盛をはじめ、焼酎、ウイスキーも蒸留酒です。

対して日本酒は、もろみを蒸留しないで搾る「醸造酒」で作られています。
特徴としては、蒸留酒と比較して度数が低く、アルコール以外の糖分・アミノ酸・脂肪・ミネラルなどが多く含まれています。日本酒やビールも醸造酒です。

料理酒の代用に泡盛がNGな理由の2つ目は、アルコール以外のものがほとんど含まれていない蒸留酒のため
つまり上記で解説した、料理にお酒を入れる理由の『③お酒に含まれる糖分やアミノ酸によって旨味やコクを引き出す。』という役割を果たすことができないことになるのです。

泡盛の特徴

1. 原料に米を使用する。
2. 黒麹菌を用いる。
3. 仕込みは1回だけの全麹仕込みである。
4. 単式蒸留機で蒸留する。

琉球泡盛 参照

■料理酒の代用に泡盛を使ってもOKな場面

単に料理酒の代用に泡盛はダメと言っても、
②水分量を保つ働きが強いアルコールを使用することで、食材をやわらかくする。』という役割のみを目的に、泡盛の味わいと香りに負けないくらいの味付けのしっかりとした料理に料理酒の代用として泡盛を使うなら、個人的には問題ないのではないかと思います。

沖縄の料理は、あえて泡盛を使って独特の風味を生かしていることもあったりするそうですよ。泡盛の風味が好きな方は、使ってみても良いかもしれませんね。
ただし上記でもお伝えしたとおり、泡盛には不純物がほとんど入っていないので、旨味やコクを引き出すのはあまり期待しない方が良さそうです。

さらにネット上でみた投稿の中では、泡盛は肉の脂を抜けやすくしたり、油切れを良くする効果があると書いてあるものもありました。どういう原理かまではわかりませんが、油が多い料理に一度使ってみて、効果を感じられたら継続してみても良いかもしれないですね。

■まとめ

料理酒の代用に泡盛は基本的にNGでしたが、風味が気にならない人は使っても問題はなしということでしたね。
泡盛自体がおうちにあることが珍しい人の方が多い気はしますが、もし泡盛が好きでストックしてあるという方は、一度試してみるものアリかもしれないです。

そうは言っても料理酒に代用するなら、やっぱり日本酒がおすすめ。料理酒に食塩が入っている理由と、おすすめの日本酒を別の記事でまとめていますので、興味のある方はご覧ください。

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